研究員日誌有名人検証 聖ピオ神父田中明恵研究員 ●聖痕を受けた「奇跡の人」
聖ピオ神父はイタリアに生まれ、15才でカプチン・フランシスコ修道会に入会後、神父として奉仕の人生を送り、数々の奇跡を起こし人々を救い導いた。 ピオ神父のホロスコープは第8室牡牛座に火星、水星、太陽の3惑星と海王星、冥王星が在住。第9室双子座には月、金星、土星が在住しており、この二つの星座に惑星が集中している。第8室は精神的苦悩のハウスであり、第9室は宗教を表す。事実、ピオ神父の生涯はこの2つのテーマに集約されていると言ってもいいようなものだった。 さらに、第8室牡牛座を支配する金星は、第9室双子座を支配する水星と星座交換をしている。聖なる現象である聖痕は、ピオ神父にとって激しい肉体的苦痛を伴うものであった。 また、ピオ神父の、多くの聖なる幻視や体験のうわさは、バチカンの元にも届き、やがて中傷や混乱、暴動まで招くことになる。その上、信仰を試す悪魔の攻撃に生涯苦しめられている。星座交換をする第8室水星と第9室金星が示すように、ピオ神父にとって、信仰と苦しみは決して切り離すことのできないものだった。 ピオ神父は、食事もほとんど取らず、睡眠時間も2,3時間という生活のなか、毎日朝4時(晩年には5時)にミサを行い、毎日やってくる、多くの人々の告白を聞いた。また、社会事業や子供達の霊的指導にも取り組むなど、聖者としての道を立派に歩いた人物である。第9室双子座には本人を表す第1室天秤座を支配する金星と、心のより所を示す月が在住している。さらに月は社会的使命のハウス、第10室蟹座を支配しており、キリスト教の教えに生き、人々に対し実践し続けた神父を、よく表している。 第1室に在住する木星は第5室水瓶座、第9室双子座にアスペクトしダルマ・ハウスの数あるテーマの中から木星が表す事柄を現象化させる。 また、第4室山羊座に在住するケートゥは第8室牡牛座、第12室乙女座にアスペクトし、モクシャ・ハウスのテーマの中でも、ケートゥと共通する、霊的修行の達成という要素を実現化させる。このことから見ても、神父が、真の聖者であったことがよく分かる。 さらに、もう一度第9室双子座を見てみると、第4室山羊座と第5室水瓶座を支配し、ラージャ・ヨーガ・カラカを形成する土星は、ヴァルゴッタマの度数に在住して大変強く、同じく第9室に在住し、第10室を支配する月、第1室支配の金星ともラージャ・ヨーガを形作っている。宗教のハウス第9室における、ラージャ・ヨーガは、ピオ神父の宗教の世界においての成功を表している。ピオ神父の名声は、多くの人々に知れわたった。死後も神父に関してのたくさんの本が出版され、やがて列聖にも加えられることになる。
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